【2学年】北陸探究研修 最終日
北陸探究研修最終日の舞台は、富山県。
低地網漁を行っている水橋漁港を訪れました。
水橋漁港は能登半島地震の影響を大きく受け、今も尚、その傷跡が随所に散見されます。
到着後、まず漁師さんから、震災当時の様子から復興に至るまでのお話を頂戴しました。
多大な労力をかけて昨年12月28日に完成した網が、1月1日の地震で崩壊してしまったことや、余震の度に「もっと大きなことが起こるのではないか」という恐怖心を抱いた話など、地震の影響を直に受けた方の言葉は、一人ひとりの心に重く響きました。
その後、クラスに分かれて「漁師文化体験」を行いました。
体験の初めには、「プロローグ」として東京海洋大学の大学院生の方から、魚や漁業に関する基礎知識や漁師の生活、魚を獲ってから自宅に届くまでの流通等をクイズを交えながら教えて頂きました。
小学校で学んだ知識も、実際に漁港で学び直すと「生きた知識」として身に沁みて感じられている様子でした。
話の最後には現代の漁業が抱える問題に関する内容が伝えられ、地球温暖化による漁獲量の減少や漁師の人手不足について考える貴重な機会になりました。
プロローグの後は、「かご網漁体験」を行いました。
かご網漁は、海底に餌を入れたかご網を設置し、魚、イカ、エビなどを誘い入れる漁法です。
実際に船に乗り、かごの取り付け方から海への設置、回収までの一連の流れを体験しました。
続いては、かごに入った大小様々な魚を選別し、「せり」の体験です。
この体験では、グループ毎に「せり」を行う代表者とそのアドバイザーを決め、2万5千円の予算の中でどのように魚を購入するか、グループ対抗戦が行われました。
実際に「せり」を行っている方からのアドバイスもあり、本物さながらの、白熱した体験になりました。
最後には魚捌きを体験し、捌いた魚は、昼食の「漁師鍋」として全員でいただきました。
初めて魚を捌いた生徒が多数でしたが、「三枚おろし」に挑戦するなど、積極的な姿がみられました。
全ての漁師体験を終えた後は、よく晴れた天気の下、心地良い港の海風に吹かれながら、漁師鍋と弁当を堪能し、漁港を後にしました。
瞬きの間に過ぎ去った3日間でしたが、白川郷にはじまり、金沢研修、漁師体験等々、この時期、この場所でしか経験できない貴重なものになりました。
この研修で得た学びが、明日からの学校生活で活きていくことを切に願っています。
最後になりましたが、本校の教育活動にご理解とご協力をいただきました現地スタッフの皆さま、保護者の皆さま、ツアーコーディネーターの皆さま、その他お力添えをいただきましたすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
(現地レポーターより)