秀峰 SCHOOL REPORT SHUHO SCHOOL REPORT

海外研修

【4学年】イギリス海外研修 Part9 London最終日

ロンドンでの研修もついに最終日。
この日は、生徒が選んだ2つのコースに分かれての研修です。

 

1つ目のグループは、まずはセントポール大聖堂へ。
セントポール大聖堂は、イングランド国教会ロンドン教区の主教座(中心寺院)です。

先日見学したウェストミンスター寺院は、イギリス王室に保護された寺院であるのに対し、セントポール大聖堂は市民の大聖堂として古くからロンドン市民に親しまれてきました。

7世紀初頭に建築されたセントポール大聖堂は、侵略者や災害によって幾度となく破壊されてきました。

現在のセントポール大聖堂は、17世紀にクリストファー・レンという人物によって設計され、20世紀の第二次世界大戦でのドイツの空襲により甚大な被害を受けながらも、修復され今日まで教会として使用されています。

このようなエピソードをブルーバッジガイドの方に紹介していただきながら、生徒たちは528段ある階段をのぼり、セントポール大聖堂の一番上まで登りました。

そこは展望台のようになっており、数日間を過ごしたロンドンの街を一望することができました。

 

JETRO LONDON (日本貿易振興機構のロンドン支部)を訪問しました。

JETROを紹介いただいた後、活発な質疑応答の時間となりました。

「トランプ米大統領が関税をかける話が出てきているが、イギリスに輸出をしている日本企業にも影響はあるのか」
 →特にこれといった直接的な影響はないだろう。

  むしろ世界的にトランプ関税によって景気が後退すれば、日本に限らず世界的な影響になる。
「日本企業が海外展開をしていくうえで、ぶつかる壁は何か」
 →まずは言語の壁、そして規制の壁。

  日本ではOKなものでもイギリスや海外では規制がかかっていて、そのまま売れないというケースがある。
「最近、日本ではコメの値段が急騰しているが、海外への輸出も多く、海外で買ったほうが安いというネットニュースを見た。ネットニュースだけを信じるのはいかがなものかとも思うが、実際はどうなのか。それにかかわって、国内での需要が足りていない状況なのだから、海外輸出を制限して国内に回せたりはしないのか。」
 →日本食ブームもあって海外へのコメの輸出は増えてきている。

  輸出制限はこれまでの関係性やつながりも考えなくてはならない。

  国内の供給が減ったから、輸出をいきなり制限できるわけではない。

  また、政府はこれまで減反政策を実施してきた。

  必要以上にコメを作らないようにしてきたが、インバウンドの増加、日本食ブームによって国内の需給バランスが崩れ始めているかもしれない。
「イギリスの製品より日本の製品のほうが使いやすいな、と思うものは何か」
 →日本の食品用ラップのほうが粘着力が強いから使いやすい、と思うがイギリスで売ろうとすると、規制があって売れない。

などなど、1時間あまり、質問が途切れることなく、続きました。
JETROの方々はどの質問に対しても真摯に答えてくださり、生徒たちは熱心にメモを取り勉強していました。

 

2つ目のグループは、Garth Hill College を訪問し、学校交流を行いました。

Garth Hill College は、秀峰と同じ年代の生徒が通う公立学校で、1400名の生徒が在籍しています。

授業の科目・分野によって建物が分かれており、まるで大学のようです。

 
まず Greeting でバディと対面し、一緒に2コマの授業を受けました。

体育の授業では一緒にサッカーをしたり、数学の授業では堂々と答えを発表できた生徒もいたようです。
授業後に行われた交流会では、文化交流および学校紹介のプレゼンテーションを行いました。

文化交流では、折り紙や福笑い、あやとりなどの日本の伝統的な遊びをしたり、日本語での数の数え方やカタカナを教えたりと、日本の文化を伝えました。
また、空手の演武とけん玉の技披露など、Garth Hill の生徒はみな興味をもって盛り上がりを見せていました。

Garth Hill の生徒からもダンスと歌のパフォーマンスがあり、限られた時間でしたが日英の文化交流の時間も過ごすことができました。

 
昼食もバディと一緒に、食堂でいただきました。

英語でのコミュニケーションに馴染んだ生徒たちは、バディ以外の生徒とも積極的に交流し、多くの友人を作れたようです。

 

 

JETRO LONDON 及び Garth Hill から、ウィンザー城に集合し、最後の研修となりました。

歴史を感じる石造りの外観はもちろん、内部もまた圧巻です。

音声ガイドを利用し、素敵な内装、絵画、展示を楽しみながらゆっくり鑑賞することができました。

イギリス王室文化を巡る研修プログラムのラストに相応しい重厚感。

厳かな余韻を胸に、研修プログラムを閉じました。

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